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15年愛用した「特注システム」から、進化し続ける「クラウド」へ。

公開日時:2026/2/25

    岐阜・中津川の地域密着葬儀社が挑む、痛みと希望のDXジャーニー。

    株式会社ユーワン(岐阜県中津川市) 担当:古野 裕和 様 / スタッフ:岩木 乃口様


    岐阜県中津川市。この地で地域に根ざし、葬儀だけでなく介護事業なども手掛ける株式会社ユーワン。長年、地元の開発会社が作り込んだオンプレミス型システムを愛用してきた同社が、なぜ今、クラウド型システム「スマート葬儀」への切り替えを決断したのか。 「正直、まだ二重入力で大変です」と苦笑いしながらも、その目は「地域を守るための未来」を見据えていた。現場のリアルな葛藤と、クラウド化がもたらす新しい働き方について、古野様と岩木様にお話を伺った。


    導入のきっかけ

    「完成された安心感」よりも「変化し続ける未来」を選んだ

    ── まずは、長年利用されてきた既存システムがありながら、入れ替えを検討された経緯をお聞かせください。

    古野様(以下、古野): きっかけは3年前、当時の社長(現会長)がフューネラルビジネスフェアで見つけて持ち帰ってきたことでした 。正直なところ、既存のオンプレミス環境のシステムは、15年前に先代社長が開発会社と二人三脚で作り上げたもので、うちの業務フローに完全に特化しているんです 。使い勝手だけで言えば、手に馴染んだ道具のようなものです。

    ── それでも切り替えを決断された理由はどこにあったのでしょうか?

    古野: 最大の理由は「アップデート」です。既存システムは完成されている反面、時代の変化に合わせた機能追加が難しい。法要の追跡やアフターフォロー機能もなく、修正を依頼しても1ヶ月かかってしまうこともありました 。 対して「スマート葬儀」は、日々進化し、毎週のように機能がアップデートされていく 。このスピード感と、葬儀後のアフターフォローまで一元管理できる点 に、これからの時代を生き抜くための可能性を感じたのです。


    導入の壁と現在地

    「120万円」を惜しんで選んだ茨の道。

    現場は今、新旧システムの“二重入力”と戦っている

    ── 導入にあたり、設定代行オプション(約120万円)を利用せず、自社でのセットアップを選択されました。かなりハードな決断だったと思いますが。

    古野: これはもう、正直に言います(笑)。前年度、葬祭部で霊柩車の買い替えや修繕が重なり経費がかさんでいたため、現社長が「初期費用は抑えよう」と判断しました 。 ただ、その結果として現場は今、苦労しています。既存システムには自動で区分けされる機能があっても、スマート葬儀では手動設定が必要だったり 、私たちがまだ機能を使いこなせていなかったりして……。

    岩木様(以下、岩木): 実際、今は既存のシステムと「スマート葬儀」の両方にデータを入力している状態です 。見積もり作成のスピードなどは、まだ慣れている既存システムの方が早いのが現状ですね 。

    古野: 「移行作業、自分が死ぬまでに終わるかな?」なんて冗談が出るくらいです(笑) 。それでも、自分たちで触って覚えることで、システムへの理解が深まる時期だと割り切って取り組んでいます。


    変化の兆し

    「事務所に戻らないと仕事ができない」からの解放。

    クラウドが変える、地方葬儀社のタイムパフォーマンス

    ── 苦労されている中でも、導入のメリットを感じる瞬間はありますか?

    古野: 間違いなく「場所を選ばないこと」ですね。これまでは、スケジュール確認一つとっても、事務所のパソコンの前に戻らなければなりませんでした 。 スマート葬儀なら、出先や自宅からでもスマホやタブレットでスケジュールや案件状況が確認できます。特にスケジュール管理機能は非常に便利だと感じています 。

    ── 移動時間の多い地方の葬儀社様こそ、その恩恵は大きそうですね。

    古野: おっしゃる通りです。今まではお客様との打ち合わせ中、日程の確認や見積もりの修正が発生すると「一度持ち帰ります」となっていました。これでは行動が常にワンテンポ遅れてしまう 。 まだ道半ばですが、スマート葬儀を使いこなせば、お客様の家でその場で見積もりを出し、手配を完了できる。このスピード感こそが、私たちが目指す姿です 。


    今後の展望

    「できない」を減らし、若者が帰ってきたくなる地域へ。

    システム導入の先にある、ユーワンの願い

    ── 最後に、今後の展望をお聞かせください。

    岩木: 現場のスタッフとしては、お客様からのご要望に対して「システム上できない」「時間がかかる」とお断りすることを減らしたいです 。スマート葬儀という新しい武器を使って、葬家様の希望を可能な限り叶えられる体制を作っていきたいですね。

    古野: 会社としての大きな願いは、この中津川・福岡エリアの活性化です。私たちは葬儀だけでなく介護なども手掛けていますが、事業を広げ、働きやすい環境を作ることで、若者の流出を防ぎたい 。 「地元に帰っても働く場所がない」ではなく、魅力的な仕事がある地域にしたいんです。そのためには、私たち自身が古いやり方に固執せず、新しい技術を取り入れて進化し続ける必要があります。スマート葬儀への挑戦は、単なる業務効率化ではなく、この地域で生き残るための未来への投資なんです 。


    LDT担当者より:並走パートナーとしての誓い

    小池(マーケティング統括): 今回、古野様から「導入当初、説明だけで終わってしまい不安だった」という率直なご意見をいただきました 。売って終わりではなく、運用に乗るまで、そしてその先も伴走するのが私たちの役割です。今後は定期的なミーティングや「いつでも繋がる」サポート体制で 、ユーワン様のDXを全力で支えていきます。

    畑原(カスタマーサクセス): 既存システムの良さと、スマート葬儀の強みをどう融合させるか。二重入力の負担を一刻も早く解消できるよう、運用フローの提案や設定のサポートを強化してまいります 。


    [会社概要枠]

    株式会社ユーワン

    • 所在地: 岐阜県中津川市福岡

    • 事業内容: 葬祭事業、介護事業など

    • システム導入状況: 既存のオンプレミスシステムと「スマート葬儀」を併用しながら、完全クラウド化へ向けた移行フェーズを実行中。


    【編集後記】

    本記事は、通常の「成功事例」とは一線を画す内容となりました。 15年ものの「自社特化型レガシーシステム」からの脱却がいかに大変か。それでもなお、人口減少が進む地方都市において「若者が働ける会社」であるためにDXを進める同社の姿勢は、多くの地方企業の共感を呼ぶはずです。 「120万円を節約して自分たちで汗をかく」というエピソードも、決してネガティブな要素ではなく、中小企業のリアルな経営判断として感じることができました。


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