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高品質・低価格な提供を目指す メモリアルダイヤモンドの新ブランド 

公開日時:2026/10/5

  • 葬儀社対談

【葬祭関連協会対談】MEMODIA JAPAN 代表取締役 藤波心氏
×AgeRobotics㈱/LDT㈱ 代表取締役CEO 白石和也氏

※この記事は月刊フューネラルビジネス2026年9月号の掲載内容を元に加筆修正した内容になります。

AgeRobotics㈱は、葬祭業界に特化した顧客管理システム「スマート葬儀」の提供などで業界のデジタル化に貢献、エンディング領域で幅広く事業展開している。今回は、デジタルに限らず葬儀社への貢献を目指す同社CEO白石和也氏が、遺骨・遺灰からつくるメモリアルダイヤモンドの卸専業会社MEMODIA JAPANを2025年に立ち上げた藤波心社長と対談。その製法や特徴、強みについて伺った

■2025年に設立された
メモリアルダイヤモンドの卸会社

白石 亡くなられた方のご遺骨やご遺灰、あるいは大切なペットの毛などからつくられる「メモリアルダイヤモンド」というのはとても印象深い商品だと思います。2025年にその卸専業会社としてMEMODIA JAPANを設立された経緯・想いをお伺いできますか。

藤波 きっかけは家で飼っていた犬でした。幼少期からずっと犬を飼っていて、これまでに4匹の家族を見送りました。そんな中で「少しでも寂しくなくお見送りできる方法はないか」と調べ、「メモリアルダイヤモンド」という商品を知りました。ただ、遺骨・遺灰をダイヤモンドにして身に付けるというのは魅力的でしたが、とても手の出る価格ではない。それなら起業してメモリアルダイヤモンドを安価に提供したいと、準備期間を経て創業しました。

そもそも、「亡くなった方や遺された方に寄り添うことがしたい」と思いはじめたのは、東日本大震災からです。当時、私は中学生で関西に住んでおり、テレビで震災を知ったのですが、多くの方が亡くなり、ご遺体すら戻らない方もたくさんいる。以来、「人の気持ちに寄り添えることがしたい」と思い続け、会社を設立したのもその思いが根底にあります。

白石 メモリアルダイヤモンドを生み出す技術について、具体的にお聞かせください。

藤波 世界中にはいくつもメモリアルダイヤモンドのブランドがありますが、基本的に製造方法はHPHT法とCVD法の2つしかなく、当社はCVD法を採用しています。

多くのブランドが採用するHPHT法は、天然ダイヤモンドが地中でできる超高圧・高温環境を人工的に再現し、ご遺骨・ご遺灰や髪の毛などから抽出した100%の炭素でダイヤモンドをつくります。遺骨などが少ないペットの場合はさらに炭素を加えないと対応できず、消費電力が多くコストがかかるため販売価格も高くなり、製造期間が長いというデメリットもあります。

一方のCVD法は、真空容器の中でメタンと水素をプラズマ化し、炭素を積層させてダイヤモンドをつくります。そこに遺骨・遺灰や髪の毛などを加える方法なので、原料となるご遺骨や毛由来の炭素量は最大でも半数ほどですが、少量の遺骨などでも対応できます。消費電力量が少なくて済み、低コストで製造期間も短く、価格も抑えられるのが特徴です。

白石 会社を設立したきっかけにもありましたが、「メモリアルダイヤモンドを安価に提供」ということから製法も選ばれたのですね。

藤波 はい。いま、墓じまいをされるご家庭がふえ、それに伴って海洋散骨や樹木葬を選択される方が多い。仏壇の前で手を合わせて祖父母のことを想い出すといった習慣も薄らいでいます。そうした方々に、身近に置いて大切な方をすぐに想い出せるメモリアルダイヤモンドを提案したいと、ですから価格を抑えるのをいちばんに考えたことですね。

実績としては、会社設立から1年ちょっとで100個ほどのメモリアルダイヤモンドを販売。試作品を入れると200個近いダイヤモンドを製造しました。

■加盟金・ノルマ・紹介料・手数料なし販売店の利益率は約67%

白石 最大の差別化であろう業界最安値の秘訣は、やはりその製造方法ですか。

藤波 そうですね。CVD法を採用して価格を抑えるとともに、メモリアルダイヤモンドを卸価格で販売店様に直接販売する形態なのも大きい。私を含め検品・管理スタッフ数名の少人数で作業しており、中間業者がいないのも低価格を実現できた理由です。

そうしたなかで、販売店様の利益は守らないといけないため、当社商品を扱うにあたって加盟金はゼロ、販売ノルマもありません。販売時の紹介料・手数料などもなく、販売価格と卸価格の差がそのまま販売店様に入ります。販売店様の利益率は概ね販売価格の67%ですね。

また、価格以外にカットの種類が多いのも、他社にはない強みです。多くの方が想像されるダイヤモンドの形以外に、四角、ハート型、涙滴型などカットの種類は15種類をラインナップし、女性向けのメモリアルとしてだけでなく、身に付けるジュエリーにもなる仕立てをイメージしました。実際、ある販売店である葬儀社様では、会館などに商品サンプルを展示することで大きく売上げを伸ばしています。

白石 ダイヤモンドの4C(国際基準)の等級の高さとカットの多さは強みですね。

藤波 当社は最初にご遺骨やご遺灰、髪の毛、ペットなら被毛や爪などをメイン素材とスペア素材に分けてお預かりします。製造工場は海外にありますが、その工場の製造ラインに日本人スタッフを派遣・管理し、仕上がってきた商品を日本で全数検品しています。品質としては、ダイヤモンドの国際基準である4C(カラット・カラー・クオリティ・カット)のうち、カラットはご注文いただいたサイズに合わせ、カラーに関しては23段階中4番目であるG以上、クラリティ(透明度)に関しては11段階中5、6番目のVSクラス以上、カット(輝き)に関しては5段階中3番目のgood以上を保証しています。

また、基本的にメイン素材でつくるのですが、ご遺骨やご遺灰、髪の毛といったものはダイヤモンドからすると異物ですから、仕上がりにリスクがあります。メイン素材でつくって品質基準を満たさなければスペア素材でもう1つ無償でおつくりし、それでもつくれなかったダ場合は料金全額を返金することにしています。

■販売店の5割が葬儀社海外展開も視野に

白石 先ほど葬儀社さんである販売店様の話が出ましたが、販売店様で葬儀関係が多いのですか。

藤波 現在、当社の販売店様は約50社、そのほかにOEMで卸販売をしている取引先が6社あります。このうち半分以上が葬儀社さんですね。ほかにも、ペット葬事業者、散骨事業者、石材店、霊園や寺院と連携もしています。

白石 なるほど。葬儀社さんとの親和性は高いですよね。お話を伺っていて、海洋散骨とも親和性が高いのではないかと思いました。

藤波 海洋散骨など手元に何も残らない選択をされる方の多くは、メモリアルダイヤモンドという選択肢を知らないのだと思います。これは販売店様から聞いた話ですが、故人からの遺言で海洋散骨を選択したご遺族に「全部散骨すると手元に何も残らないから、少しだけ分骨してダイヤモンドにできます」と案内するとご遺族に喜ばれるそうです。

白石 最後に今後の展望についてお聞かせください。

藤波 昨年は葬儀社さん、そして今年に入ってペット業界や宝飾業界の会社さんと、販売店様が順調にふえています。メモリアルダイヤモンド自体、供養の枠を超え、出産・結婚・ペットなど人生の節目の記念品へと広がりをみせています。今後は販売店様のサポート体制を充実させ、もっと広げていきたいですね。今後は海外への展開も視野に入れて準備をしており、

3~年以内を目安に自社で製造機械を所有したいと考えています。現状で品質に問題はないのですが、国内に製造ラインがあれば、お客様も見学が容易にできるからです。

ダイヤモンドは形も変わらないし色もあせません。私としては、たとえば父親の遺骨をダイヤモンドのネックレスにして娘さんが身に付ける、その娘さんが自分の娘にネックレスを譲って、お孫さんがおじいちゃんのダイヤモンドを身に付ける、というような家族で連綿と受け継がれていく供養品になっていったらうれしいですね。

白石 そういう文化をつくっていきたいという強い思いが伝わりました。本日はありがとうございました。

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